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47日の悩みの末、頭下げた仁祖

1636年12月、清の10万の大軍が漢陽に向かって来て、仁祖は南漢山城に身を避けた。「戦わない人生は死と同じだ」という斥和論者と、「恥辱的人生でも死よりましだ」という主和論者の間に言葉の矢が行き来する。食糧は減っていき、世孫（王族の子孫）と妃嬪（妻と側室）たちが避難した江華島が陥落したという便りが聞こえてくる。

47日間心を決めることができなかった仁祖は、漢江の三田渡に出て行き、清の太宗に向かって三度跪き九度頭を下げた。

1637年1月30日のことだ。

丙子胡乱の恥辱は、朝鮮執権層の時代錯誤のせいだった。7年間の壬辰倭乱で荒廃した朝鮮が息をつく頃、満洲族の勢力は日に日に大きくなって、漢族の明国は力が衰えていた。満洲族の後金と手を握って戦争を避けようと考えていた光海君は、西人らの『仁祖反正（1623年）（光海君を廃位し、仁祖を擁立して即位させた西人派（官僚の派閥の一つ）のクーデター）』で退く。これを不満として後金は、1627年に丁卯胡乱を起こして兄弟国の地位を約束させて（後金を兄、朝鮮を弟とする条件で講和）帰る。官吏らは相変らず明国との義理を主張して、後金を『蛮夷の国』と蔑視を続ける。清と国号を変えた満洲族は、再び朝鮮の地を踏みにじり、戦争に備えることが出来なかった朝鮮は兄弟国から臣下国に転落する。

10余年間、清の首都瀋陽で人質として暮らしながら天主教と西洋科学に目覚めた昭顯世子（仁祖の世子）は、朝鮮に帰ってくるやいなや幽明さかいを異にする（亡くなる）。清国が世子を王にたてることが恐ろしくて仁祖が子を毒殺した、という噂が長安に飛び交う。嫡流を引き継がなければならない昭顯世子の長男も済州に流配されて死に、昭顯世子の弟の鳳林大君が王位について孝宗になる。北伐（清国征伐）を叫んだ孝宗は、10万の兵士養成のために逃げた奴婢を捕まえる奴婢推刷都監を設置して、各道に推刷御史を派遣する。 しかし彼は夢を叶えることができずに、急に世を去る。

三田渡に立てられた清戦勝碑の碑文は、当代の文章家4人が作成したが、一部は自身のことが抜け落ちるように要領よく振舞った。清の好みに合わせて碑文を書いたイ・ギョンソクは後日、西人の親分ソン・シヨルに荒々しい批判を受けたりもする。

三田渡碑は、1895年に高宗の命令で地中に埋められ、日帝強占期にまた建てられた。

光復（解放）後にまた地中に埋められて、1963年に洪水で姿があらわして、松坡区石村洞を経て、現在の三田洞に戻った。2007年には赤いスプレーで毀損される侮辱を受けることもした。（機会翻訳　若干修正）

清の属国となったことを正式に認める「大清皇帝功徳碑」と、下関条約により清から独立したことを祝い建てられたのに、『日本からの“独立（解放）”を祝って建てられた』とかなりの韓国人が勘違いしている「独立門」の史実を、韓国人はちゃんと学ばないといけませんね。